薬局薬剤師の勉強日誌

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ヒドロクロロチアジドの皮膚癌リスク

 

ヒドロクロロチアジド含有薬剤の添付文書には、発癌リスクの増加について以下のように記載されている。

 

海外で実施された疫学研究において、ヒドロクロロチアジドを投与された患者で、基底細胞癌及び有棘細胞癌のリスクが増加することが報告されている。

 

*基底細胞癌・有棘細胞癌とは?

基底細胞癌、有棘細胞癌はどちらも皮膚癌の一種。

 

【基底細胞癌】
表皮の最下層である基底層や毛包などを構成する細胞から発生する癌。皮膚癌の中で最も頻度が高い。
多くが顔面に発生する。局所的に細胞の癌化が広がることはあるが、転移を起こすことはほとんどない。

 

【有棘細胞癌】
表皮の中間層である有棘層を構成する細胞から発生する癌。皮膚癌の中で基底細部癌に次いで二番目に頻度が高い。
全身の皮膚や口の中にも発生することがある。治療が遅れると他の部位に転移しやすい。

 

*どれぐらいのリスクか?

デンマークの研究チームの報告では、ヒドロクロロチアジドの累積服用量と基底細胞癌および有棘細胞癌の発症リスクは、用量反応関係であることを示している。

 

ヒドロクロロチアジドの累積服用量が5万mg(=50g)以上の群では、プラセボ群と比較して、基底細胞癌の発症リスクは1.29倍、扁平上皮癌の発症リスクは3.98倍に、ヒドロクロロチアジドの累積服用量が20万mg(=200g)以上の群では、プラセボ群と比較して、基底細胞癌の発症リスクは1.54倍、扁平上皮癌の発症リスクは7.38倍になるとされている。

 

ヒドロクロロチアジド12.5mg/dayを毎日服用すると仮定すると、累積使用量が50gになるには約11年、累積使用量が200gになるには約44年の期間を要する。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。