薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです

ステロイド外用薬とレスタミンコーワクリームの混合

ベタメタゾン吉草酸エステル(リンデロンV)のような17位に1つだけエステル基をもつステロイド外用薬は、レスタミンコーワクリームに代表されるpHの高い外用薬と混合すると、加水分解を受けることにより効果が減弱してしまう。 リンデロンVクリームのインタ…

円形脱毛症に対するステロイド

円形脱毛症を起こしている皮膚では、毛根周囲に免疫細胞が多く存在することが確認されていることから、円形脱毛症は自己免疫疾患の一つと考えられている。 原因は不明だが、Tリンパ球が成長期の毛根を攻撃することで発症することが示唆されている。 *ステロ…

P糖タンパク阻害による相互作用

薬物相互作用を考える際、重要な要素の一つにP糖タンパクがある。 P糖タンパクとは、消化管、腎臓、肝臓、脳血液関門などに存在するABCトランスポーターの1つ。 異物を細胞外へ排除する働きを持ち、一部の薬剤がP糖タンパクにより排出される。 また、P糖タン…

グーフィスの特徴

グーフィスは、慢性便秘症の治療薬。 他の下剤にはない、唯一の作用機序により便秘改善効果を発揮する。 *一般名 エロビキシバット水和物 *特徴 ・世界初の胆汁酸トランスポーター阻害薬。 ・回腸末端部の上皮細胞に存在する、胆汁酸トランスポーター(IBA…

リンゼスとアミティーザの違いと使い分け

リンゼス(リナクロチド)とアミティーザ(ルビプロストン)は、慢性便秘症に適応を持つ新規機序薬。 作用機序は異なるが、どちらも上皮機能変容薬に分類される。 上皮機能変容薬とは、小腸において腸液の分泌を促進させることで排便を促す便秘改善薬。慢性…

しゃっくりに効く薬

吃逆(しゃっくり/きつぎゃく)とは、繰り返す不随意な横隔膜の痙攣により突然生じる、声門閉鎖状態。 急激な吸気と同時に突然の声門閉鎖が起こるため、特徴的な発音を伴う。 1ヶ月以上継続する難治性の吃逆に対して、薬物治療が行われることがある。 *難…

ロコアテープの特徴

ロコアテープは、経皮吸収型の非ステロイド性鎮痛消炎剤。 他の貼付剤よりも有効成分の吸収率が高いため、使用には注意が必要。 以下、まとめ。 *一般名 エスフルルビプロフェン / ハッカ油 *特徴 ・有効成分のエスフルルビプロフェンは、フルルブプロフ…

乾癬の種類

乾癬とは、皮膚の表皮が炎症によって角化を起こしている状態。 遺伝的要因と食生活、感染症、ストレスなどの環境的要因が引き金になり、免疫系の異常により発症すると考えられている。 約半数の患者で痒みがみられるが、痒みの程度には個人差がある。 症状が…

家族性高コレステロール血症とは

家族性高コレステロール血症(FH)とは、LDL受容体やその関連タンパクである、アポリポタンパクB-100(アポB-100)、PCSK9の遺伝子変異により生じる高LDLコレステロール血症。 遺伝子異変が、直接生命に重篤な状態をもたらすことはないが、高LDLコレステロー…

ケトプロフェン貼付剤による光接触皮膚炎

モーラスやミルタックスなどのケトプロフェン貼付剤において、頻度の高い副作用として光接触皮膚炎が挙げられる。 ケトプロフェン貼付剤による光接触皮膚炎は、薬剤を貼付した部位と、紫外線の暴露が重なった部位にのみ現れ、衣服などで遮光された部位には生…

[新薬]ニュベクオ錠

*一般名 ダロルタミド *規格 300mg のみ *適応症 遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺癌 *用法・用量 通常、成人にはダロルタミドとして1回600mgを1日2回、食後に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。 *特徴 ・イクスタンジ(エンザルタ…

[新薬]ノクサフィル錠

*一般名 ポサコナゾール *規格 100mg のみ *適応症 ・造血幹細胞移植患者又は好中球減少が予測される血液悪性腫瘍患者における深在性真菌症の予防・下記の真菌症の治療フサリウム症、ムーコル症、コクシジオイデス症、クロモブラストミコーシス、菌腫 *…

[新薬]コレクチム軟膏

*一般名 デルゴシチニブ *規格 0.5%軟膏 のみ *適応症 アトピー性皮膚炎 *用法・用量 通常、成人には1日2回、適量を患部に塗布する。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとする。 *特徴 ・初のアトピー性皮膚炎に対する外用ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬。…

[新薬]リンヴォック錠

*一般名 ウパダシチニブ水和物 *規格 7.5mg/15mg *適応症 既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む) *用法・用量 通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。 なお、患者の状態に応じて7.5mgを1日1回投…

[新薬]ユリス錠

*一般名 ドチヌラド *適応症 痛風、高尿酸血症 *用法・用量 通常、成人にはドチヌラドとして1日0.5mgより開始し、1日1回経口投与する。 その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。 維持量は通常1日1回2mgで、患者の状態に応じて適宜…

[新薬]デエビゴ錠

*一般名 レンボレキサント *規格 2.5mg / 5mg / 10mg *適応症 不眠症 *用法・用量 通常、成人にはレンボレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。 *特徴 ・ベルソムラ(…

牛乳アレルギーに禁忌・慎重投与の薬

*牛乳アレルギーに禁忌の薬 以下の薬剤では、牛乳由来の成分やカゼインが添加されているため、牛乳アレルギーの患者には禁忌。 ・アミノレバンEN配合散・イノラス配合経腸用液・エネーボ配合経腸用液・エンシュア・H・エンシュア・リキッド・ラコールNF配合…

PPIの適応症と投与制限まとめ

タケキャブを含むプロトンポンプ阻害薬(PPI)には、それぞれの適応症に対して投与制限が設定されている。 その理由としては、通常80〜90%以上の治癒が得られる投与期間であること、治験において投与制限以上の期間での有効性・安全性は確認されていないこ…

関節リウマチにメトトレキサートが第一選択である理由

一般に、関節リウマチの治療においては、メトトレキサート(MTX)の投与を第一選択とする。 また関節リウマチの治療において、重要な薬剤であるため「アンカー薬剤」とも呼ばれている。 *MTXが第一選択である理由 ・経口投与が可能なため、投与が容易。 ・…

DMARDsの分類

DMARDsとは疾患修飾抗リウマチ薬(disease modifying antirheumatic drugs)の略。 単純に抗リウマチ薬と呼ばれることが多い。 免疫異常を修飾することによって、関節リウマチの病態をコントロールする。 DMARDsは、免疫抑制薬、免疫調節薬、生物学的製剤の3…

吸入デバイス「ジャヌエア」の使用方法

ジャヌエアは吸入デバイスの一つ。 現在では、COPD治療薬の「エリクラ ジェヌエア」のみが発売されている。 *使用方法 ① キャップの両側を指で軽く押しながら、引っ張って外す。 ② デバイス後部にあるボタンを押し、1回分の薬剤をセットする。 ③ しっかり息…

尿路結石にハルナール

腎結石・尿管結石の患者にタムスロシン(ハルナール)が処方されることがある。 この処方は保険適応外だが、タムスロシンによる結石排泄促進作用を期待するため。 *機序 タムスロシンが尿路に存在するα1受容体を遮断することで平滑筋が弛緩し、結石の排石が…

ケアラム錠/コルベット錠の特徴

ケアラム錠およびコルベット錠は、抗リウマチ薬(疾患修飾性抗抗リウマチ薬:DMARDs)。 DMARDsの中でも免疫調節薬に分類される。 以下、まとめ。 *一般名 イグラチモド *用法・用量 通常、成人にはイグラチモドとして、1回25mgを1日1回朝食後に4週間以上…

α1遮断薬のサブタイプ親和性の違い

α1遮断薬は、前立腺のα1受容体を遮断し、前立腺肥大に伴う排尿障害を改善する。 それぞれのα1遮断薬でα1受容体サブタイプの親和性(選択性)が異なり、そのことにより治療効果に影響を与えることがわかっている。 以下、まとめ。 *前立腺α1遮断薬の種類 ・…

ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬

JAKとJAK阻害薬について、以下まとめ。 *JAKとは? ヤヌスキナーゼ(JAK)は、細部内に存在する非受容体型チロシンキナーゼの1つで、インターロイキン(IL)やインターフェロン(ITF)、TNF-αなどの炎症性サイトカインの受容体伝達に関与していると考えられ…

サムスカの特徴と注意点

サムスカ(トルバプタン)は、主に心不全に使用される利尿剤。 他の利尿剤とは異なり、水分のみを排出するため水利尿剤と呼ばれている。 *特徴 ・バソプレシンV2受容体を遮断することで、腎集合管での水の再吸収を阻害し利尿作用を発揮する。 ・NaやKの排出…

麦粒腫とは

麦粒腫とは、感染性の眼科疾患。 瞼における細菌感染症で、急性の化膿性炎症による痛みや痒みが主な症状。 眼の充血や瞬きをした際の異物感を伴う場合もある。失明などの重篤な症状を引き起こすことはない。 また、他人に伝播することは考えにくい。 瞼の外…

トリプタン系薬の用法の違い

トリプタン系薬は、片頭痛の発作時に使用される。 現在、以下の5種類が使用されているが、使用方法に違いがあるため注意。 【トリプタン系薬の種類】 ・イミグラン(スマトリプタン)・ゾーミッグ(ゾルミトリプタン)・レルパックス(エレトリプタン)・マ…

小柴胡湯による間質性肺炎

間質性肺炎は、肺を構成する肺胞壁や周囲に炎症が起こる病態であり、進行すると肺線維症へ移行する。薬剤性肺障害の中で最も頻度が高い。 主な症状は息切れ、空咳、発熱など。 胸部画像所見では約6割の症例において、すりガラス状の陰影が確認できる。 *小…

パルモディアの特徴

パルモディアは、SAPPARMα(Selective Peroxisome Proliferator-Activated Receptor Modulator α)に分類される脂質異常症治療薬。 同系統の薬に、フィブラート系薬剤のトライコアやリピディル、ベザトールがある。 *一般名 ペマフィブラート *適応症 高脂…